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2018.05.21

プレスリリース

製品開発における要求仕様の品質向上ソフトウェアツール群 Systems Engineering Suite日本語版を販売開始

製造業におけるグローバルな製品開発パートナーのSOLIZEグループ(本社:東京都千代田区、代表:篠原敬一)の100%子会社であるSOLIZE Engineering株式会社(本社:神奈川県大和市)は、2017年1月に取り扱いを開始したスペインThe REUSE Company社(以下 TRC)が開発した要求仕様の品質向上ツールSystems Engineering Suite (SE Suite)の日本語版の販売を開始します。

自動車や航空宇宙産業において開発のグローバル化が進行し、システムの複雑化・多様化に伴って要求仕様の重要性が高まっています。しかし、日本特有の擦り合わせを中心とする開発体制では、要求が曖昧なまま開発が進行し、後に要求の抜け漏れなど課題が見つかるケースが見られます。要求の課題発見が遅れることにより、手戻りや追加の作業が発生し、開発コストの増大や開発期間の延長などさまざまな問題が発生します。このような状況に対応するため、日本の各産業界でも、要求仕様の品質向上に対する取り組みが始まっています。

欧米が先行している要求仕様の品質向上手法を日本で導入することは、日本語固有の言語体系や構文の違いから大変難しいと言われてきましたが、弊社とTRCの協力、および、芝浦工業大学との共同研究を通じて、日本語固有の要素を考慮し、要求仕様の品質評価基準および構文パターンの定義を行うことが可能となりました。

要求仕様の品質向上ソフトウェアツール群の日本語版の発売により、これらのツールを使用することでプロジェクトの成功率を高めていくことが期待されます。また、製品開発プロセスにおけるレビュー工数の削減、要求仕様の曖昧さに起因する不具合の削減など、コスト削減、期間短縮効果も期待されます。

SE Suiteは、「VERIFICATION Studio」、「AUTHORING Tools」、「KNOWLEDGE Manager」、「TRACEABILITY Studio」の4つの製品で構成されています。対応言語は、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、スウェーデン語、日本語の7言語となっています。

製品開発における要求仕様の品質向上ソフトウェアツール群 Systems Engineering Suite日本語版を販売開始のイメージ

特長

  • 日本語の評価基準
    TRCや芝浦工業大学と協力し、日本語の評価基準を作成しました。これにより、日本語固有の要素を考慮して要求仕様の品質評価を行うことが可能になりました。
  • 構文パターンの作成
    要求仕様を記述する際に、構文パターンを用いることで記述者を支援します。また、構文パターンを利用した品質評価を行うこともできます。
  • 日本語オントロジー(注)の利用
    日本語の評価基準や構文パターン作成の鍵となるのがオントロジーです。構築したオントロジーを用いて、さまざまな評価基準や構文パターンを作ることが可能になります。これにより、要求一文に対する曖昧さだけでなく、その先にある要求全体としての一貫性や完全性に対する品質評価を容易に行うことができます。既に、一般的な日本語を登録したものを備えており、これをベースにお客さま独自の語彙や構文パターンを必要に応じて登録し、組織文化にあったオントロジー構築を支援します。

注)オントロジー:語彙とその関係性を定義したものであり、SE Suiteを使って要求文書を評価、編集するために必要なすべての言語処理要素を含むデータベースのこと。

SE Suiteの詳細はこちら

SOLIZEグループについて

SOLIZEグループは、自動車産業を中心にさまざまな産業において、製品設計・解析を行うエンジニアの派遣や受託開発、日本で最大級のキャパシティを持つ3Dプリンター(金属・樹脂)による試作事業や装置販売、さらに、開発や業務プロセスの変革の実行から定着まで行う変革エンジニアリングサービスなど、幅広く製品開発に関わる事業を展開しています。知恵と技術をエンジニアリングし、価値創造を革新するSOLIZEグループは、現在、グローバルで約1,700名の社員を有しています。

SOLIZE Engineeringについて

約1,000 名のエンジニアを有するSOLIZE Engineeringは、自動車業界を中心に3D CADおよび、近年需要が拡大しているモデルベース開発(MBD)のエンジニアリングサービスを提供しています。また、グローバル展開を積極的に推進しており、これまでに中国、インド、米国、欧州で事業を拡大してきました。

The REUSE Company について

2004 年に設立された The REUSE Company は、スペイン・マドリードに拠点を置き、幅広い産業における意味解析技術(Semantic Analysis Technologies)のアプリケーションを専門分野とする企業です。さまざまなプロセス、手法、ツール、サービスを提案しながら、組織が持つ情報や知識資産の再利用を促進し、トレーサビリティと品質の向上を実現するITシステムやサービスを提供しています。おもに欧州の自動車、航空宇宙、鉄道、エネルギー産業において数多くのプロジェクト実績を有しています。

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