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COLUMN技術コラム

光造形とさまざまな3Dプリンターについて

3Dプリンター 光造形

光造形とさまざまな3Dプリンターについて ※取り扱っている商品ではなく、イメージ画像です。

光造形とは

光造形とは、3次元造形法の代表的な手法の一つです。この技術が生まれたのは1980年代で、アメリカで製品化がされています。日本では3Dモデルを作成できる装置として導入されている半分以上が、この光造形法を利用した装置となっています。名前にもなっているように光(紫外線)を使用して造形する方法で、液状の光硬化性樹脂で満たした水槽に紫外線レーザーを当てることにより、紫外線レーザーの当たった部分を硬化させ、固まった層を重ねて、造形を行っていきます。3Dモデルを作成する手法の中でも、細かな造形や正確な形を表現するのに優れています。特徴は大きく分けて3つあり、1つ目は微細造形が可能ということです。最小0.5㎜程度の肉厚の造形が可能となっており、細かい部分でも正確に作成をすることができます。2つ目は普及している工場が多いということです。近年その精巧さ等を評価し、使用している工場が多くなってきており、立体的なものを作成するときには欠かせないものとなっています。3つ目は造形物の長期利用が困難ということです。樹脂を固めて造形するため、太陽光による劣化が早いため長期的に使用するのには向いていません。このように、大きく分けると3つの特徴を持っています。メリットとしてあげられるのは特徴としてもあげたように、複雑な形状を一体成形できるということです。光造形は古くから使用されている手法で、多くの実績があります。それに伴い技術も大きく発展しており、複雑な形状を細かく成形することができ、一番作成しやすいとまで言われるようになりました。また、軽量のものであれば一つ辺りにかかる出力単価を抑えることが可能です。デメリットとしては単価が高いという点です。メリットとして軽量なものであれば、と前提しましたが、元々の単価が高く、重量物の造形にはコストがかかってしまいます。さらに、量産品と比較すると強度が弱いという点もあげられます。

3Dプリンターの代表的手法の特徴

光造形は3Dプリンターの代表的なものですが、もちろんプリンターの種類はこれだけではありません。粉末焼結積層造形、熱溶解積層法、インクジェット方式など多くの手法があります。まず粉末焼結積層造形ですが、これは粉末状の材料にレーザーを使用して焼結させて成形を行っていく方法になります。この手法のメリットですが、光学造形方式と比較をすると、高精度で高耐久性の熱可塑樹脂の造形が可能になっています。また、複雑な造りものでも作成が可能となっています。デメリットとしては、作成後はザラザラした仕上がりとなってしまうため、こういった質感が気になってしまう方にとっては不向きになります。さらに、造形の速度が速いという点も挙げられます。金属造形も、レーザー出力、波長こそ異なりますが、この粉末焼結積層造形と原理的には同じ方式で造形します。次に熱溶解積層法ですが、これはその名のとおり熱を使用する方法です。プリンターヘッドの部分が熱を持ち、溶けた樹脂を押し出しながら作成するため、不必要な部分で樹脂が固まることもありません。価格を抑えることができるため、現在では主流ともなっている方式です。メリットは、強度に優れているということです。機械の部品の強度テストをする際にも使用することができます。デメリットは、造形スピードが遅い点と、他の方式と比べると層の間が剥離しやすくなってしまうということです。また、次に石膏3Dプリンターですが、これはインクジェット方式に似て、粉末状の石膏材料に接着剤(バインダー)を印刷して造形を行う方式となっています。メリットとしては短い時間で造形できるという点です。また、石膏のような素材を使用しますがコストも抑えることができます。次にデメリットですが、強度がさほど強くないという点があげられます。材料の性質上 、強度を求めている人にとっては不向きといえます。最後にインクジェット方式ですが、これは名前のとおり、インクジェットヘッドを使用して材料である紫外線硬化性の樹脂を噴射し、紫外線ランプで硬化させ造形する方法です。メリットとしては複数の素材を選択することができるということがあげられます。また、高い解像度を保つことができ、表面を滑らかにすることも可能です。デメリットとしては、光造形同様素材の性質上太陽光での劣化が起こりやすいという点があげられます。

用途によって選ぶ

多くの種類のある3Dプリンターですが、どのように選ぶかについてはやはり用途によって検討する必要があります。強度を求めている、長く使用したいなどといった用途に応じて、3Dプリンターを選択すると良いでしょう。それぞれのメリット、デメリット、を吟味し、更には造形にかかる速度やプリンター以外に必要な設備にはどのようなものがあるかなど、多くの要素をしっかりと確認して使用用途に最も適している方法を選択するようにしましょう。

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