COLUMN技術コラム
[No.46] 3Dプリンターの特徴を活かした製品設計④ - 一体化による形状簡略化 -
2019.12.04
3Dプリント 金属造形
今回は一体化のメリットの一つとして、「組み付け部の形状簡略化」について紹介します。
複数部品を組み付けるには、ボルト留め、クリップによる嵌合、溶接など何らかの接合が必要であり、それに伴い、接合機能を有する形状が必ず存在します。Fig.1は板金2枚を合わせて筒形状を形成している製品の断面で、接合のための溶接用の重ね代があります。しかし、Fig.2のように一体化して製作してしまえば接合部分の形状は必要ありません。
また、Fig.3はフレームをボルトとプレートで繋いでいます。Fig.4のようにフレームを一体化して製作すれば、ボルトとプレート、いずれも必要なくなります。
このように、複数部品を一体化することで、接合に必要な形状や部品を省くことが可能となります。その結果、軽量化・省スペース化を実現でき、表面の凹凸がなくなるため、余計な応力集中も回避できます。
次回は一体化による製品の信頼性向上について紹介します。