SOLIZE株式会社

COLUMN技術コラム

[No.37] 製品設計開発業務へのRPA導入の課題①

2019.08.08

3Dソリューション

働き方改革が叫ばれ業務効率化が求められる昨今、製品設計開発現場におけるルーティンワークの業務効率化が課題となっています。RPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用により、人の業務手順を記録・再生し、プログラミング無しに定型業務や反復作業をパソコン内のロボットに作業させ、自動化を実現することが可能です。これにより課題は解決できると思われがちですが、現実はそう簡単にはいきません。本コラムでは、一般的なRPAを製品設計開発現場に導入する際の課題を具体例を交えて紹介します。

RPAのメリットを得られやすい業務

RPAは次のような業務において、コスト削減、ミス防止、生産性の向上等のメリットが得られやすいと言われています。

  • 一定のルールに従って繰り返し行われる
  • 構造化されたデータを扱う
  • 業務プロセスが標準化されている

単一なプロセスにおけるRPAの稼働期間イメージ Fig.1 単一なプロセスにおけるRPAの稼働期間イメージ

上記のような条件に当てはまる大量処理かつ反復作業である業務では、一定の条件のもと、RPAが稼働する期間が長くなるため、大きなメリットが得られやすくなります。

以下のような業務がRPA導入に適している業務と言えます。

  • 銀行などの金融機関における取引情報の処理
  • 保険業界における顧客情報の処理
  • 自治体、役所などにおける定型書類の事務処理

RPAのメリットが得られにくい製品設計開発業務

一方で、製品設計開発業務とはどのようなものでしょうか。

データベースから情報を取得する、CADを使用してデータ作成をする、エクセルなどで帳票を作成する、イントラネットにデータを格納する、というように細かなプロセスが連続しており、かつプロセス内の諸条件も多様に変化します。

製品設計開発業務におけるRPAの稼働期間イメージ Fig.2 製品設計開発業務におけるRPAの稼働期間イメージ

このように製品設計開発業務のプロセスは細かく分かれているため、業務全体に対してRPAが稼働する期間は短くなり、RPAのメリットは得られにくくなります。その結果、製品設計開発業務にRPAを導入しても、費用対効果が低くなりがちだという課題があります。

このような課題に対しては、製品開発現場における業務を詳細に分析し、RPA、CAD テンプレート、Agile Automation(CAD拡張機能)を組み合わせることで、課題ごとに最適なソリューションを構築していくことが必要です。

参考

SOLIZEの3DエンジニアリングRPAソリューション

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