COLUMN技術コラム
[No.23] サポート形状の違いによる造形への影響
2018.12.19
3Dプリント 金属造形
パウダーベッド方式の金属3Dプリントではサポートが必要とされます。
サポート形状による違いは製品を造形する際にさまざまな影響をもたらします。
以下は、同一形状の部品(Fig.1)を3種類のサポート(Fig.2)で造形し
それぞれの変形量、造形時間、サポート除去難易度、について比較した結果です(Table2、Fig.3)。
Fig.1 造形品画像 | Fig.2 (A)階段セル |
(B)六角形セル | (C)六角形セル |
Table2 サポート評価結果 | |||
階段セル | 六角形セル | 六角形セル (区分けあり) |
|
変形量 | 大 | 小 | 中 |
造形時間(h) | 2.7 | 2.9 | 3.1 |
サポート除去難易度 | 低 | 高 | 中 |
Fig.3 造形品変形量測定結果例
サポート形状により、変形抑制効果や生産性が異なっていることがわかります。
これらの結果から、変形しやすい部位には六角形セルのサポートを適用し
変形しにくい部位には階段セルのサポートを適用することで品質と生産性を両立させることができると言えます。
また、製品形状のどの方向で造形するかによってサポートを必要とする面も変わるため
サポート形状だけでなく形状の再現性や造形方向と合わせて考えていく必要があります。
サポート形状は品質や生産性への影響が大きいため、その選定はとても重要です。