COLUMN技術コラム
[No.10] ローラーによる粉供給システムの特徴
2018.06.01
3Dプリント 金属造形
SOLIZEで使用する3D Systems社の金属3Dプリンターの粉供給システムには、ローラー方式が使われています(Fig.1)。
それにより、小さく、真球度の低い粉を扱うことができます。
ブレード方式の粉供給システムで小さい粉を使おうとすると、小さい粉は凝集し大きな塊になるため、粉面に筋が残ってしまう傾向があります。そのため、均一な粉面を形成することができません。
しかし、ローラー方式の場合、凝集した粉を回転させながら崩していくため、均一な粉面を形成することができます。小さい粉を使用することにより、積層の厚みをより小さくでき、その結果、さらに表面粗さが少ない製品を作ることができます。(Fig.2, Simon Hoeges et al.,2017)[1]
また、水アトマイズ粉末のような低コストの粉は真球度が低いため、真球度の低い粉は、
ただ敷くだけでは密度の高い粉面を形成することができません。
しかし、ローラー方式では、粉を敷きながら圧縮するので、高密度の粉面を形成することができます。
参考文献
[1] Simon Hoeges, Alex Zwiren and Chris Schade, 2017, Metal Powder Report, Vol.72, Issue 2,p.111-117そのため、うろこ状の組織と強度の高さに関連性があることがわかります。